リオ五輪~前半戦を振り返る<柔道編>
2016年 08月 17日3日目は、男子73kg級の大野将平が日本柔道念願の金メダル、そしてロンドン大会で金メダルを取り野獣としてブレイクした女子57kg級の松本薫が銅メダルを獲得した。
大野は準決勝、決勝ともに一本で勝ち、勝っても多くを語らず、侍というか日本男児のたたずまいを感じさせられた。これぞ正当派の日本の柔道選手であると思わされた。
そして、野獣と呼ばれている松本だが、ロンドン大会ほどには野性味は感じられず、穏やかな感じを受けた。準決勝で敗れてしまったが、3位決定戦ではきれいな有効が決まり、銅メダルを獲得した。
4日目は、男子81kg級の永瀬貴規が銅メダル、そして女子63kg級の田代未来は準決勝で敗退し続く3位決定戦でも破れ今大会日本柔道では初めてのメダルなし、という結果になった。
田代は、五輪2連覇の谷本歩実がコーチを務めるコマツに所属しており、谷本によく似た選手のようなので、特に頑張ってほしかったが、残念な結果になってしまった。しかしこの結果を誰も責めはしないだろう。責められる必要はまったくないと思っている。本人が一番悔しいことだろう。まだ22歳と若いので、これからリベンジを果たすべく頑張ってほしいと思う。
5日目は、男子90kg級のベイカー茉秋、女子70kg級の田知本遥ともに金メダルを取ってくれた。田知本はお姉さんも柔道選手でリオ五輪を目指していたが選考されず、妹のフォローアップに徹したとのこと。姉妹2人で喜ぶ姿には感動させられた(次ページへつづく)。
(文/コウトク、写真/Roberto Castro/Brasil2016)
写真は8月8日、女子57㎏で銅メダルを手にした松本薫(一番右)。左から2番目は金メダルのハファエラ・シウヴァ