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シュハスコ名人が作るカイピリーニャも絶品。「南米食堂」

南米食堂

原田さんが一流のシュハスケイロ(シュハスコの肉焼きのメストリ)だと思ったのは、焼けている肉の手触りで味が判ると聞いた時だ。一万本以上も焼いていると舌を使わずとも身体で解ってくると言う。

「寿司でも、大規模な回転寿司もあれば、自分の店を構えて握りの技を極めようとする職人がいる寿司屋もある。私は、職人がいる握りを極める寿司屋の様なシュハスコを目指しています」

日本でシュハスコ(シュラスコ)というと、ホジージオと呼ばれる食べ放題システムの店がよく知られているが、あくまでこれはエンタテインメント化した外食産業の形態のひとつ。ブラジルでもシュハスコのレストランは、必ずしも食べ放題というわけではない。肉の質や焼き方など店の技術を一皿に込めた店も少なくない。こうした頑固なシュハスコ店は歴史のある店に多いが、原田さんが目指すのはまさに、”一皿”にこだわる店だ。

原田さんは、シュハスケイロである前に、まずは料理人であろうとする。フランス料理から寿司店までーーもちろん、すきやばし次郎の本店もーー、一流レストランや話題の店の食べ歩きも欠かさず、料理に対する探究心は並みのものではない。

店はカウンターのみで9席。驚くほど狭い。テレビ東京の「日曜ビッグ・セマくても絶対行きたい!激セマ繁盛店」で紹介されたほどだ。番組では、まいうーの石塚英彦がデカイ身体を揺らしながらべた褒めしていた。

狭い作りだが、シュハスコからいろんな料理のメニュー、ドリンク作り、皿のお片づけまで、独りでこなせる技がたくさん詰まっている。そしてこの狭い店の隅々にまで、原田さんの愛情が感じられる(次ページへつづく)。

(写真・文/加藤元庸)

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著者紹介

加藤元庸 Motonobu Kato  1980年代後半にインディーズ映画制作会社エンボディメントフィルムズを創設。後にワーナーブラザースで宣伝に関わった後、ロスアンゼルスで多くの映画製作に携わる。 カナダやメキシコでのロケ地経験を通して、ブラジルで日本のCM制作に関わり、ブラジルに魅せられる。「TVグローボ」の日本キー局アイピーシーワールドに参加。リアルなブラジルの慣習と日々闘いながら、新プロジェクト開発部長として勤続中。