ヘナート・ブラスの来日ツアー、いよいよ7月からスタート

2019年 07月 1日

写真は2017年11月29日、駐日ブラジル大使館で演奏したヘナート・ブラス(撮影/麻生雅人)

ヘナート・ブラスというブラジルの男性シンガーをご存知だろうか? 

南半球最大の都市と言われるサンパウロの出身で現在51歳になる歌い手だ。

彼はミルトン・ナシメントやカエターノ・ヴェローゾらとは違いコンポーザーではないので、彼のアルバムにはオリジナル曲は入っていないが、彼自身が選んだブラジルのあらゆるジャンルの名曲を、彼はその比類のない美声を用いて最高のパフォーマンスで表現する。

その歌声は音楽のジャンルを超え、言語や国境も超え、ブラジルの正反対に位
置するこの日本まで届いている。それほどヘナートの声は美しく力強い。

そしてデビュー作から最新作まで一貫した音楽性を保っており、ブラジル各地に根付いた伝統文化をベースにしながら、そこから南北アメリカ大陸を俯瞰し、さらにはこの地球全体をイメージしたうえで自らの世界観を発信している。

アメリカ人サックスプレイヤーで、ニューエイジ・ミュージックの先駆者であるポール・ウィンターとの共演も、ヘナートの音楽や考え方に大きな影響を及ぼしていることは間違いない。

ブラジルには様々なジャンルの音楽が存在するが、ヘナートはサンバ、ボサノヴァ、セルタネージョ、フォホー、そしてMPB、何でも彼流に歌いこなしてしまう。ブラジル広しといえども、ここまで幅広く歌いこなせる人は殆どいない。あえていえば、先日来日した同世代の女性歌手モニカ・サルマーゾくらいのものだろう。

最新作「Canto Guerreiro – Levantados do Chão」ではミルトン・ナシメント、ジルベルト・ジル、シコ・ブアルキといったブラジル音楽界を代表する偉大なるアーチストたちを迎えて、さらに飛躍した姿を聴かせてくれた。

いよいよヘナートが真骨頂を発揮する時代が近づいてきた。そういう時期のアーチストのナマのステージを間近で見られるのはその時だけしか味わえない貴重な音楽体験になる。是非とも東京や福岡でのライブステージに足を運んでいただきたい。 

公演日程は以下。

7月20日(土)  代々木公園ブラジルフェスティバル  入場無料
https://www.facebook.com/CCBJ.JP/

7月26日(金) 中目黒楽屋 ドリ・カイミ・トリビュートライブに特別ゲスト出演 
OPEN18:30 START19:30 前売3500円/当日4000円 
http://rakuya.asia/home.shtml

8月2日(金) 大名MKホールFUKUOKA
OPEN19:30 START20:00 前売4000円/当日4500円
http://www.daimyo-mk.com/

8月7日(水) 文京シビックホール・小ホール
OPEN18:30 START19:30 前売4500円/当日5000円
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1924603

最新情報は公演公式FB(https://www.facebook.com/renatobrazjapan2019/)を参照。

(文/ケペル木村)