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ライヴではスキャット三昧!? コーラスグループ、トレス・パッサリーニョスが初のCDを発売

(画像提供/アオラ・コーポレーション)

昨年(2019年)末にファースト・アルバム「ヴェント」を発表したコーラスグループ、トレス・パッサリーニョス。

結成は2012年で、NHK「ムジカ・ピコリーノ」など多方面で活躍していたが、メンバーの産休や子育て期間を経て、2019年に活動を再開したという。

ブラジルのサンバやボサノヴァを軽やかなハーモニーで聴かせる、EMiKO VOiCE(ex メゾコラソン)、Akiko、Fukikoの3人にグループの成り立ちや、アルバムについて話を伺った。

◎3人ともバークリー音楽大学で学んでいるとのことですが、バークリーではコーラスやヴォーカルを学んでいたのでしょうか?

「私は奨学金でバークリーに入学して、歌の個人授業も受けながら、授業では作曲のコースで学びました。このときブラジル音楽の作曲も学びました」(Fukiko)

「私はヴォーカルのパフォーマンス科です。このころはジャズヴォーカルを学んでいたのですが、卒業後にニューヨークで活動しているとき、ニューヨークでブラジル音楽に出会って、ルシアナ・ソウザに師事しました」(Emiko)

「私もヴォーカルのパフォーマンスを学びました」(Akiko)

◎3人でコーラス・グループを結成することになったきっ かけは何だったのでしょう?

「初めてこの3人でライブをやってみようということになったときに、せっかくだから3人ですけどクアルテート・エン・シーみたいにハモる曲を何曲かやってみたのがきっかけだったと思います」(Emiko)

「これが楽しかったので、ライブを重ねるごとにハモる曲のレパートリーが増えていって,
いつのまにかグループになっていた感じです」(Fukiko)

「いつグループとしてやっていこう、って思ったかはっきり覚えていないんです。ジャズ・ヴォーカル・グループはあっても、ポルトガル語ができてハモれるグループは日本にないから、そういうのができたらいいなと思っていたことは覚えているんですけど」(Emiko)

「トレス・パッサリーニョスっていう名前もどうやってつけたか覚えてないよね(笑)」(Akiko)

「ブラジル音楽って、コード感がついハモリたくなる曲が多いです」(Fukiko)

「ジョビンの曲は特に、もう、ハモルでしょうこれは、という感じです。ジョビン以外でもブラジル音楽はジャズと違って、形式にとらわれていない曲が多いのでアレンジし甲斐がありますね」(Emiko)

◎お手本になったコーラス・グループはありますか?

「クアルテート・エン・シー、オス・カリオカス、タンバ・トリオ、トリオ・エスペランサ。英語ならマンハッタントランスファーやザ・リアル・グループなんかは好きでした。バークリーでヴォーカル・アンサンブルを学んだときも楽しいなと思っていました」(Emiko)

◎クアルテート・エン・シーの名が出てきましたが、もう一人増やして4人組でやろうとう話はなかったのですか?

「スケジュール調整や経済的な理由で、これ以上増えると大変なので、それはちょっと(笑)」(Emiko)

「実際のところは、ポルトガル語ができて、なおかつ緻密なハーモニーができる歌手を探すのが大変なんじゃないかと思います」(Akiko)

◎1曲だけ、「ゴンドラの唄」という日本の歌が入っていますが、この選曲について教えてください。

「私の中で、この曲はトニーニョ・オルタっぽいアレンジにしたら合うんじゃないかという感触が湧いたので、その流れで自然に作りました。イメージさえできてしまえばアレンジってパッとできちゃうんです」(Emiko)

◎「レッド・ブラウス」はスキャットによる曲ですが、ヴォーカリーズ・スタイルの器楽的なスキャットとはまた異なる雰囲気ですね?

「今回、CDはまだ1枚目なので、ライヴでわたしたちがいつもやっていることをすべて収録できているわけではないんです。私自身も声は楽器だと考えているので個人のライブでもスキャットを取り入れています。トレス・パッサリーニョスも、ライヴでは器楽的なスキャットも多用しています。AkikoがリードをとったりFukikoがリードをとったり、私たちならではの自由なスキャットを、売りにしていけたらいいなと思っています」(Emiko)

「『ワン・ノート・サンバ』や『ア・ハン』やでもスキャットを3人で回して歌っています」(Akiko)

◎アルバムでは、スキャットは抑え気味だったんですね。

「今回のアルバムに関しては、まさにクアルテート・エン・シーのようなコーラスとハーモニーの美しさを伝えたいというのがあったので、そちらを優先しています」(Emiko)

「タイトルも優しい感じでヴェント(風)にして。スキャットで激しいのは次回、できたらいいねって話していたところです(笑)」(Fukiko)

「それと、必ずしもCDとライヴは同じことをやっていなくてもいいのでは、とも思っています。ライヴではライヴでしかできない表現、生だからこそ楽しい表現もありますし」(Emiko)

トレス・パッサリーニョスならではのスキャットが堪能できるライブは3月1日(日)、中目黒・楽屋にて。12時開場、13時開演。料金は予約3200円、当日3500円。予約フォーム(http://rakuya.asia/cgi-bin/rakuya/shop/yoyakuorder.cgi?post_id=5464&session=0)。

(文/麻生雅人)

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