新型コロナウイルス感染拡大予防政策で。リオデジャネイロのサンバカーニバル会場が、路上生活者の仮設住宅に変身

2020年 03月 31日

路上生活者の保護収容施設が設置されるリオのサンバカーニバル会場「サンボードロモ」(写真/ Hudson Pontes/ Prefeitura do Rio )

ブラジルのリオデジャネイロ市のマルセロ・クリヴェッツラ市長は3月29日(日)の会見発表で、新型コロナウイルス感染拡大の防ぐ政策のひとつとして、リオのサンバカーニバルの行進会場「サンボードロモ」の施設内に仮説ベットを設置して、路上生活者を保護するための収容を開始すると発表した。

収容は3月30日(月)から始められ、高齢者、妊娠中の女性、子どもを連れた女性が優先されるという。

仮説住居の準備中が行われる「サンボードロモ」内部(写真/ Marco Antônio Rezende/Prefeitura do Rio )

「サンボードロモは、路上で生活している人々を保護する場所となります。高齢者、妊娠中の女性、子どもを優先します。皆さんにとって、清潔さと食糧が保たれる避難所となるでしょう」(マルセロ・クリヴェッツラ市長)

サンボードロモは、毎年2月~3月ころに開催されるサンバカーニバルの行進が行われるスタジアム。スタンドの下部には複数の部屋があり、カーニーバルのシーズンオフには職業訓練の専門コースなど、市が運営する学校やワークショップ会場として利用されている。

教室として利用されている部屋に準備されたベット(写真/ Marco Antônio Rezende/Prefeitura do Rio )

収容は26日に、リオデジャネイロ都市清掃局(COMLURB)によって清掃と消毒が行われ、その後、リオ市社会人権保護局(SMASDH)によって8つの教室が臨時収容施設として改装された。この施設では400名が収容可能となるという。

(文/麻生雅人)