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ブラジルの国民的漫画家マウリシオ・ヂ・ソウザと手塚治虫との交流にスポットを当てた展覧会、今月より開催

駐日ブラジル大使館の企画展覧会「未来の形を創造する」より(撮影/麻生雅人)

駐日ブラジル大使館は今月(2021年3月)、同国を代表する国民的人気漫画家マウリシオ・ヂ・ソウザと、日本を代表する漫画家である故・手塚治虫との交流にスポットを当てた企画展覧会「未来の形を創造する」をスタートした。

この展示は在日ブラジル人コミュニティ 30周年記念して開催されるもので、日本とブラジルの漫画文化の交流を通して、両国の「絆」を深め、「未来の形」の創造をテーマにしている。

展示はリアル空間の大使館展示スペースとヴァーチャル空間での同時開催となっている。

駐日ブラジル大使館の企画展覧会「未来の形を創造する」より(撮影/麻生雅人)

大使館展示スペースでは、コンテンツはパネル展示が中心となり、各パネルにあるバーコードを読み込むと、映像や、関連コンテンツを閲覧できる。大使館の展示スペースの一般公開の日程は未定(現在調整中)。

ヴァーチャル展示はすでに公開されている。VR360コンテンツを利用したインターネット配信により大使館展示スペースにアクセスすることが可能となり、パネルや映像、関連コンテンツのを閲覧することができる。

展示は2部構成となっており、1部ではマウリシオ・ヂ・ソウザと手塚治虫の交流を紹介。2部では、静岡デザイン専門学校の学生たちが手がけた、マウリシオ・ヂ・ソウザのキャラクターと日本の文化を融合させた作品を紹介する。

駐日ブラジル大使館の企画展覧会「未来の形を創造する」より(撮影/麻生雅人)

日系人が多く暮らすサンパウロ在住のマウリシオ・ヂ・ソウザは、妻も日系人。1970年代から日本と深い親交がある。

代表的なキャラクターのひとつ、ベジタリアンの恐竜オラーシオは1975年にサンリオの「いちご新聞」に掲載された。この年、マウリシオ・ヂ・ソウザは初来日を果たしている。

2014年に伊勢丹新宿店で開催された「ブラジル・ウィーク ~アブラッソス・ド・ブラジル」で、マウリシオの代表作「モニカの仲間たち」に登場するキャラクターがメインビジュアルとして起用されたのも記憶に新しい。

写真は2014年、伊勢丹新宿店「ブラジル・ウィーク アブラッソス・ド・ブラジル」で来日したマウリシオ・ヂ・ソウザ(撮影/麻生雅人)

手塚治虫と親交が篤かったことでも知られるマウリシオだが、両者の初対面は手塚がブラジルを訪問した1984年のこと。翌85年に国際交流基金の招聘でマウリシオが来日した際、両者は親密になった。

以来、マウリシオは手塚を兄のように慕い、両者はブラジルと日本を行き来して交流を続けた。マウリシオが1989年に来日した際には、手塚治虫は入院中の身だったが、病院を抜け出してマウリシオと語り合ったという。

会うたびに漫画やアニメの未来について熱く語り合っていたという両者は、共同でアニメやコラボ作品を作ろうと約束していたというが、その夢は実現することなく手塚はこの世を去った。

2012年、マウリシオは手塚との約束を実現させ、アトム、サファイヤ(リボンの騎士)、レオなどが登場する「モニカの仲間たち ヤング編~緑の宝物」を発表。その後も何作かで手塚キャラと自身のキャラを共演させている。

本展示の第1部では、バーコードを読み込むことで、これら手塚キャラが登場するマウリシオ・ヂ・ソウザの漫画を読むことも出来る。

駐日ブラジル大使館の企画展覧会「未来の形を創造する」より(撮影/麻生雅人)

展示の第2部では、静岡デザイン専門学校グラフィックデザイン科の2年生たちが制作した、日本の文化とマウリシオのキャラクターを融合させた作品が紹介されている。

回り灯篭、藍染め、浴衣、箸など、多様なテーマを題材にした作品に触れることが出来る。

駐日ブラジル大使館の企画展覧会「未来の形を創造する」より(撮影/麻生雅人)

この展示はマウリシオと日本の若者たちの交流によって新たな文化を創造することを目的としているだけでなく、世界的に有名なマウリシオのキャラクター(「モニカの仲間たち」は世界116か国で出版やアニメ放送がされている)を通じて日本固有の文化を世界に発信することも可能となる。

展示へのアクセスは下記バーコードかhttps://mspjapan.co.jp/event2021/まで。

(文/麻生雅人)

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