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【コラム】“タマリネイラの奇跡”の、その後

Nosso Canto (画像提供/Viviane Yoshimi)

わたしのコラム 「普段着のサンバ、パゴーヂ ~よろこびの音楽をもとめてリオの旅」を読んでくださっていた方、みなさんQuanto tempo!(お久しぶりです!)Viviane(ヴィヴィアーニ)です。

最終回の「タマリネイラの奇跡」を書いたのが2018年9月末なのですが、その時にわたしはこう書きました。

「まだ自分の目標には達していないが、再び戻ることを許されたステージがあるので、修練を重ねて時期を見てまたリオで歌う予定だ。オリジナル曲も鋭意制作中だ。“自分なりのブラジル音楽”を提案して、それを形にしてもらった曲をパゴーヂで既に披露したことがある。自分でポルトガル語のオリジナル曲とサンバを作ってブラジルで歌うのが、わたしの次の挑戦だ。日本人が創るブラジル音楽がどんな仕上がりになるのか、とてもワクワクしている。
凄くポップに仕上げる予定なので、一人でも多くのブラジル人に聞いてもらいたい。歌詞はすべてポルトガル語だが、日本の皆様にも聞いてもらえたら嬉しい」

2021年1月 この時に、鋭意制作していた曲をついに配信することができました。

苦節2年3カ月、わずか1曲のためにレコーディングを3回もしました。1回レコーディングをしてから、あまりの忙しさに曲を放置していたらその間に歌のスキルが上がり、それからというもの細かいところが気になりだし、ついには3回もレコーディングすることになりました。

100%納得できてるかっていうと違うかもしれませんが、現時点でのベストなものをつくったつもりです。今もトレーニングは続けているので、近い未来には、今の自分の歌に違和感を感じることになるかもしれません。でも、現時点でできるベストなものをつくったと思っているで、それでいいと思っています。

わたしのオリジナル曲についても少し紹介させていただきます。タイトルは「Nosso Canto(わたしたちの歌)」でテーマは「Vamos fazer alegria da vida」(人生で歓喜をつくりましょう!)です。

なぜかバイーアっぽいリズムのポップスをやりたいなって思っていて、このぼんやりしたアイディアを、現在サンパウロ在住の熱心なサンバ愛好家 たかちゃんに伝えたところ、たかちゃんとヴィウマ・ジ・オリヴェイラさんのコンビで、美しい楽曲をつくっていただきました。

ヴィウマさんも現在はサンパウロ在住ですが、長い間、日本のブラジル音楽のために尽力されてきました。ヴィウマさんについては友人が“日本におけるブラジル音楽の元号を変えたくらいのブラジル音楽の先生”と称していたことがあります。わたしも完璧にその表現に同意しています。ヴィウマさんは先生としてだけではなく、歌手としても完璧なプロフェッショナルさと美しい声を持ち合わせています。

この素晴らしいコンビネーションの楽曲をわたしが実にあれこれ注文をオーダーしながら、近藤充さんにポップスにアレンジしてもらいました。

主に日本のポップスを手掛け、今までブラジルの音楽をあまり注意して聞いてこなかった近藤さんがブラジリアンポップスふうのオーダーを受けるのは、もちろん初めてのことでした。ベースとなるリズムは耳で聞こえるよりも、はるかに細かく作りこみをしてありますので、ヘッドホンで聴いていただけたら嬉しいです。

最終的には、自分の曲が普通にブラジルの街角で流れているのをイメージしながら、ブラジルのポップスのように仕上げたつもりです。

この曲の歌詞にはいろいろなブラジル音楽~文化のジャンルがでてきます。少しだけ紹介すると、Frevo (フレーヴォ)、 Marcha(マルシャ)、Axé(アシェー)、Xote(ショッチ)、 Xaxado(シャシャード)、Candomblé(カンドンブレ)がでてきます。

全部を詳しく説明するのはなかなか難しいのですが、フレーヴォは20世紀初頭頃に生まれたペルナンブッコ州ヘシーフィのカーニバルの踊りで、カラフルな七色小さい傘を片手に持ってダイナミックに踊るのが特徴。

ポルトガル語でマーチを意味するマルシャは2拍子の音楽で、ブラジルにサンバが誕生する前には、カーニバルではマルシャがメインだったと聞いたことがあります。

アシェーはバイーア発のサンバ、アフロ、ポップスなどが混ざり合った陽気な音楽で、ショッチ、シャシャードは北東部地方独特のリズムの音楽と踊りの一種。

カンドンブレはブラジルの民間信仰のひとつ。独特のリズムや演奏を使った音楽が儀式に使われます。

このようにブラジル音楽ってボサノバ、サンバ、MPBだけじゃなく、実に奥が深いですよね。ブラジルには1日中、セルタネージョ(今風カントリー?)やバイリファンキ(アメリカのファンクとは違うブラジルのダンス音楽)だけを流しているFM局もありますし、まるで宝箱のようだと日々感じています。

オリジナル曲の作成に着手した2018年にはまさか、COVID-19のパンデミックが起こるなんて考えもしなかったし、今でも、曲ができてもまだ、この曲を抱えてリオに行くことが適っていません。CDはもともと作る予定はなかったけど、日本の自宅から世界に自分の曲を配信することだけは、成し遂げました。

2018年の宣言どおり、日本のみなさんにもぜひ聞いていただきたいので、よかったら聞いてみてください。もし、よろしければYouTubeのチャンネル登録もお願いします!!

Spotify:https://open.spotify.com/album/09YONCWkXYRx9vhWCRJ53v

iTunes/Apple Music:https://music.apple.com/us/album/nosso-canto-single/1546234771?uo=4

Amazon:https://www.amazon.co.jp/NossoCanto/dp/B08R7R83Z7/ref=mp_s_a_1_1?dchild=1&keywords=Viviane+Yoshimi&qid=1612099181&sr=8-1

YouTube :https://www.youtube.com/channel/UCztWNTPIAMfUZ04I7LmCHag

今はまた新しいことを考え中で、先日、自分で新しく決断した新プロジェクトの相談のため、ある凄腕ブラジル人ミュージシャンにプレゼンをしました。

彼のことをリオで見たときから、彼のタンタンって一般的なタンタンより大きい気がしているんですよね。それをすごく力強くパワフルに操っていて、とってもかっこいいんです。

わたしのメッセージを読んだ彼は「あ、こっちはなんでもできるよ。プロフェッショナルの仕事でね。でもね、君のポルトガル語がわかりにくくて、はっきりとどうしたらいいのかわからない(笑)」とのことだったので出直してまた、新しいストーリーを作りたいと思います(笑)。

では、Até logo(またね)。

(文/Viviane Yoshimi)

YOUTUBE Vivane Yoshimi
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著者紹介

ブラジル音楽をひととおり通り、いまでもいろんなジャンルのブラジル音楽を聴き続ける、ブラジル音楽愛好家のなかのラフレシア。リスナーから歌手になり、2018年春に本場リオ・デ・ジャネイロへPagode修業の旅に出る。リオでは地元でも屈指の老舗Renacemça club,Pagode da Tia Docaを含む、全5箇所をまわりハードすぎる武者修行を終え、いまもトレーニング中。平行してオリジナル曲も絶賛作成中。Instagram@vivianeyoshimi