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セハード地帯のご当地果実ペキーとは

ペキーの果実の中身(写真/Elio Capelati Junior)

Pequi(ペキー、学名:Caryocar brasiliense)は、ブラジルのセハード(セラード)地帯(注1)に自生するバターナット科の樹木ペキゼイロ「(ペキの木)になる果実。北東部、南東部、中西部のいくつかの州で存在が確認されているが、ミナスジェライス州北部とゴイアス州で主に消費されている。

ペキーという名前の由来は、「とげのある皮膚」を意味する先住民トゥピ族の言葉とのこと。

農業業界紙「アグロニュース」によると、ペキゼイロは高さ10~12メートルにもなる樹木で、1年に平均5000個の果実が実るという。

ペキーの木(写真/flora.wheberson.com.br)

社会人口自然研究所(ISPAN)が主宰するサイト「Cerratinga」は下記にように紹介している。

果実の大きさはりんごに近く、皮の色は緑。果実の中は柔らかく黄色の食用可能な果肉が、大粒の種を包んでいる。ただし、果肉の中には、とても細い棘の層があるため、調理された果実を食す際には棘を取り除きながら食べる注意が必要。棘の下には、柔らかく美味しい種子が隠れている。

アホース・コン・ペキー(ペキーライス)、フランゴ・コン・ペキー(ペキーとチキンの料理)といった郷土料理としてよく食されるほか、リキュール、アイスクリーム、動物飼料の原料としても広く利用されているペキーは、用途が広くセハード地域の経済活動において重要な産物のひとつとなっている。

ペキーの果肉は、オレンジの2倍のビタミンCに加え、ビタミンA、ビタミンE、カロテノイド類が豊富。加えて種子からは、抗炎症作用、治癒作用、胃の保護作用を持つオイルが生産されているという。

また、果肉ほど広く普及はしていないものの、種子もまた、ロースト、塩やカラメルで味付けをしても食べられるほか、リキュールの材料にもなるなど(果肉から作るリキュールと異なり透明に近い色になるという)、さらなる需要の可能性を秘めていると「Cerratinga」は指摘している。

さらに、ペキゼイロは果実のペキーだけでなく樹木のあらゆる部分が経済的価値を持っているという。

種子から採取できるオイルは香料、化粧品の原料となる。樹皮からは高品質の染料が採取できる。木材は耐久性が高いため家具や柵などに使われる。花は家畜の飼料となる。葉や果肉方採取するオイルには薬用成分がある。

※注1:セハード(セラード)地域…サバンナ気候を持つバイオーム。ゴイアス州、、トカンチンス州、バイーア州、ピアウイー州、マットグロッソ州、マットグロッソドスウ州、マラニョン州、ミナスジェライス州にまたがり、国土の約4分の1を占める。

(文/麻生雅人)

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