「SAMBA100年の歩み」、日本とブラジル両国の協力で開催
2016年 10月 8日ブラジルを代表する音楽、サンバ。サンバの歴史には諸説があるが、サンバの楽曲が初めて国会図書館に公式に登録されたのが、今から100年前の1916年のこと。ドンガという作曲家による「ペロ・テレフォーニ(電話で)」という曲だ。
この曲は、翌1917年のカーニバルの時期にヒットしたとされていることから、今年から来年(2016~2017年)にかけて国内外で、サンバ100周年を祝うさまざまなイベントが予定されている。
10月8日(土)14時50分ごろから、日本でも、ブラジル政府の協力の下、イベント「SAMBA100年の歩み」が開催された。会場となった恵比寿ガーデンプレイスのセンター広場、恵比寿文化祭特設ステージでは、ブラジルから来日した歌手マイラ・フレイタスが、サンバの名曲の数々を披露した。
サンバの重鎮マルチーニョ・ダ・ヴィラを父に、マルチナーリアを姉に持つマイラ・フレイタスは、ピアノ~キーボード奏者でもあるシンガー・ソングライター。ルーツに根差したサンバとともに育ちながら、7歳からピアノを学び、音楽院や大学ではクラシック音楽も学んでいる。影響を受けた音楽家として、バッハ、ベートーベン、ショパン、ブラームス、シューマン、ヴィラロボスといったクラシック音楽から、トン・ジョビン、シコ・ブアルキ、マリア・ベターニアなどのブラジル音楽、エラ・フィッツジェラルド、レイ・チャールズ、スティーヴィ・ワンダーといったアメリカ合衆国のジャズやR&Bの音楽家の名も上げている。
「SAMBA100年の歩み」では、やはり北米のジャズの影響を大きく受けたサンバ歌手エウザ・ソアーリスを思わせる、迫力のある骨太な歌声を会場に響かせた。キーボードを弾きながらスウィンギンにサンバをシャウトした曲では、会場を圧倒した。
マイラは今夜、マルコス・ヴァーリをはじめとするブラジル人ミュージシャンによるドリーム・バンド、ソンゼイラ・バンドの一員として、「モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2016」の舞台にも立つ。
「モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2016」は17時開場、18時開演、ソンゼイラ・ライブ・バンドのライブは20:45頃~予定。会場は恵比寿ザ・ガーデンホール(東京都目黒区三田1−13−2)。当日券:11,000円。入場者制限:未就学児童入場不可。問い合わせはキョードー東京 0570-550-799(平日 11:00~18:00/土日祝 10:00~18:00)。
(写真・文/麻生雅人)