カテゴリ : column サッカー フッチボウ・アルチ~ブラジルサッカーの魅力~
2014年 06月 29日 08:24
さて、この日のブラジル、先発はレギュラーメンバーからボランチのパウリーニョがフェルナンジーニョに代わっていた。
レギュラーナンバーの5番をもらっているフェルナンジーニョは、前試合のカメルーン戦で途中出場し、ゴールも決めるなかなかの活躍をしていたので、この変更には納得だ。
さて試合が始まり、チリのあまりのプレッシャーの激しさに圧倒された。
ブラジルの選手がボールを持つと3人ぐらいがボールを奪いに来る。まるで蟻が甘い餌にたかるような感じである。それがものすごいスピードで来るので、ブラジル人選手は自分たちの間合い、ペースでサッカーをさせてもらえないでいた。
そんな中でも、ブラジルも何とかゲームを作り、ネイマールのCKから相手DFのオウンゴール気味だったが、DFダヴィド・ルイスのゴールで先制点を奪うことができた。これは、ブラジルにとってとても大きな1点になると思われた。
しかし、ブラジルのミスからチリのエース、アレクシス・サンチェスに決められてしまった。1-1だ。
その後も、前半は一進一退の勝負だった。
後半に入り、ブラジルはまったくボールを奪えなくなった。前半よりもチリのプレッシングサッカーが冴えだした。
ルーズボールは拾えない、ボールはキープできない。まるで、2011年のクラブW杯の決勝、サントス対バルセロナ戦を見ているようだった。あのときのサントスは、激しいプレッシングに何もすることができなかった。そこまでひどくはないが、これはかなりまずいと思いながら見ていた(次ページへつづく)。
(文/コウトク、写真/Marcello Casal Jr/Agência Brasil)
6月28日、ミネイラォンでのブラジル対チリ戦
著者紹介
コウトク 2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。現在、スポーツナビのブログ「ブラジルサッカーレポート」(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/kohtoku/)を執筆中。