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サンパウロの飲料や製紙メーカー、水不足で南部へ移転か

アンベブ、水不足で南部移転か

聖(サンパウロ)州の飲料製造業者や紙・パルプ業者らが、聖州以外の地域への移転を含めた投資計画を立案中と25日付フォーリャ紙が報じた。

聖州ではここ数年、降水量より取水量が多い状態が続き、カンタレイラ水系などの貯水量が減少している。それに対していち早く対策を講じ始めたのが前記の業界だ。

これらの業界では2年位前から生産拠点の移転を検討し始めた。コカ・コーラとAmBevの両社は2013年下半期から、パラナ州に24億レアル以上を投じている。またコカ・コーラは18億レアルを投じ、瓶詰めを担当していたスパイパ社を買収。同社工場を利用すれば、パラナ州に一時的に生産拠点を移す事が可能になる。

一方、AmBevも(パラナ州の)ポンタ・グロッサ市に5億8千万レを投じ、工場を開設。同社では、同市への投資は生産拡大のための世界戦略の一部としている。

製紙業者が検討している移転先はパラナ、南大河(リオグランヂドスウ)、マット・グロッソ各州と北東伯(ブラジル北東部)だ。同業界は水の使用量を10分の1に減らす事に成功しており、移転の理由も原材料の確保に変化している。

(記事提供/ニッケイ新聞、写真/麻生雅人)
アンベブ(AmBev)は1999年にブラマとアンタルチカが合併して生まれた南米最大のビールメーカー。現在はインベブ傘下

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