ブラジルの伝統芸能マラカトゥとサトウキビ栽培の関係

2015年 11月 28日

マラカトゥ・バキ・ソウト

レシフェ(ヘシーフィ)とオリンダのカーニバルは、ブラジル三大カーニバルの一つであると言われています(他の二つはリオのカーニバル、サルバドールのカーニバル)。

そんなレシフェ(ヘシーフィ)とオリンダのカーニバルで集団で行われる伝統芸能の中に、一風変わったキャラクター、カボクロ・ジ・ランサというのが登場します。

カボクロ(caboclo)とは、白人とインディオの混血を指す名称。ランサ(lança)というのは、槍です。カボクロ・ジ・ランサとは「槍を持ったカボクロ」という意味で、カラフルな衣装を着て、口に花を加えて槍を振り回しながら舞を踊るキャラクターです。

初めて見たときは、「カラフルな田代まさし」みたいだなと思いましたが、カーニバルなどお祭りの時期のレシフェ(ヘシーフィ)~オリンダでは、そこかしこでカボクロ・ジ・ランサを目にする機会があるので、この地域の人々に愛されているキャラクターなのだと思います。

このカボクロ・ジ・ランサはマラカトゥ・フラウ(またはマラカトゥ・バッキ・ソウト)と呼ばれる伝統芸能の踊りの中に登場する、もっとも重要なキャラクターです(次ページへつづく)。

(文/唐木真吾、写真/Daniel Tavares/PCR)
写真は2015年2月15日、ペルナンブッコ州ヘシーフィ市のカーニバルに出演したマラカトゥ・バッキ・ソウトのグループ

著者紹介

唐木真吾 Shingo Karaki

唐木真吾 Shingo Karaki
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。
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