日本とは異なるブラジルの医療事情

2016年 03月 30日

リオデジャネイロ ブラジル 病院事情

日本では、健康保険に加入して、病院に行くと自己負担は三割までというのが当たり前になっていますが、ブラジルでは医療事情が日本とは大きく異なります。

ブラジルの病院に行くと、窓口で次のように聞かれます。「私費ですか、それとも保険ですか?」

私費の場合、筆者が住んでいる町の相場だと大体200~300レアル(6000円~9000円)くらいかかります。保険適用の場合、窓口での支払いはない代わりに、33歳の筆者の場合、毎月120レアル(3600円)ほどの保険料がかかります。

病院に行く前には予約をするのが一般的ですが、私費の方が医者の身入りが良いためか、保険対応よりも優先的に予約を入れてくれることがあります。また、医者の中には、私費の患者しか受け入れていない人も居ます。

私費の方が優先的に対応してくれると書きましたが、だからといってすぐに診てもらえるとは限りません(次ページへつづく)。

(文/唐木真吾、写真/Tomaz Silva/Agência Brasil)
リオデジャネイロ市立ソウザ・アギアール病院。病院が開くのを待つ患者と見舞客

著者紹介

唐木真吾 Shingo Karaki

唐木真吾 Shingo Karaki
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。
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