日本とは異なるブラジルの医療事情

2016年 03月 30日

ブラジル 病院 事情

私費でも、予約が取れるのは一ヶ月先というのは普通で、人気のある医者の場合、半年後まで空きがないという場合もあります。

日本だったら、どんなに人気のある病院であっても、病院に行って辛抱強く待っていれば、その日のうちに診察してもらえると思います。一ヶ月も放置しておいたら、症状が悪化してしまいそうですが、泣いてもわめいても誰かが救ってくれるわけでもないので、辛抱強く待つしかありません。

このような時は、お医者さんとアミーゴになっておけば、うまくいけばすぐに診察してもらえることがあります。

ブラジルのお医者さんは気さくで頭の柔らかい人も多いです。受付嬢にいくら窮状を訴えても、のれんに腕押しなのですが、お医者さんと直接連絡が取れれば、アミーゴ対応ですぐに診てもらえる可能性があります。

もし、症状がアミーゴのお医者さんの専門外であった場合でも、彼の友人の医者に口利きしてくれる場合があります。このように、ブラジルでは、ある程度のしたたかさが必要になる場合があります。

では、保険に入れない人はどうするかというと、そのための制度があります(次ページへつづく)。

(文/唐木真吾、写真/Antonio Cruz/ABr)
写真はブラジリアの公立総合病院

著者紹介

唐木真吾 Shingo Karaki

唐木真吾 Shingo Karaki
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。
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