ブラジル代表のドゥンガ監督解任。チチ新代表監督とは
2016年 06月 17日6月14日(火)、サッカー・ブラジル代表のドゥンガがついに解任された。ドゥンガ容認派の筆者としても、これだけ散々な結果に終わってしまった以上、ドゥンガ解任は致し方ないと思わざるを得ない。
そして15日(水)、新しい代表監督には、現コリンチャンス監督のチチの就任が決まった。大方の予想通りの人選だった。
チチは、ブラジル国内および一時アラブ首長国連邦のクラブチームで監督を務めていた、ブラジル人の監督である。
チチといえばコリンチャンス、コリンチャンスといえばチチ、というほど、コリンチャンスのイメージが色濃い。2004~2005年、2010~2013年、そして2015年~現在までの3回に渡りコリンチャンスで監督を務めており、その実績には目を見張るものがある。
筆者私がよく覚えているのは、2010~2013年についてだ。
2010年にコリンチャンスの監督に再就任したばかりの頃はなかなか勝てなく、私の職場のコリンチアーノ(コリンチャンスのサポーター)たちが「チチは最悪の監督だ!」と言っていたのを思い出す。もちろん、今はそうは思っていないと思うが…。
チチのコリンチャンスは、2年目の2011年にはブラジルリーグで優勝、そして2012年にはリベルタドーレス杯で優勝、そして日本で開催されたクラブW杯でもチェルシーを破り、クラブ世界一の称号まで得た。その翌年2013年にはサンパウロ州選手権でも優勝している。
そして2015年にコリンチャンスの監督に返り咲いた途端にブラジルリーグの優勝を飾っている。よっぽどコリンチャンスと相性がいいのか、ものすごい実績だ。
私がよく見ていたチチといえば、ワイシャツにスラックス姿で試合に臨んでいたが、そのワイシャツの上にビブスを着用していた姿が目に焼きついている。日本では、監督がスーツの上からビブスを着用して指揮を執ることなど考えられないが、ブラジルリーグではたまに見かける。この姿はけっこう笑える。
さて、そんなチチが、ついにブラジル代表に就任することになった(次ページへつづく)。
(文/コウトク、写真/Daniel Augusto Jr./Ag. Corinthians)
6月15日、サンパウロ。新代表監督に選ばれ、コリンチャンスでチームに別れを告げたチチ(右)