カーニバルより盛り上がる!? フェスタジュニーナ(6月祭)の起源

2016年 06月 20日

フェスタジュニーナ

フェスタ・ジュニーナはポルトガル人が植民時代にブラジルに持ち込みました。

ところが偶然にもブラジルの先住民の間にも6月に豊穣を祝う祭りを行う習慣がありました。これがイエズス会が持ち込んだヨーロッパのジョアニーナス祭りと融合して、ブラジル独自のフェスタ・ジュニーナが生まれたのです。

フェスタ・ジュニーナでは、男女ともにわざと田舎者の格好をします。カラフルなチェックのシャツを着て、釣りキチ三平のような麦わら帽子を被ります。女の子の場合は、ほっぺたにソバカスを書いて田舎っぽさを出し、男の子の場合は口ひげを書きます。

伝統的なフェスタ・ジュニーナでは、たき火の周りをフォホー(forró)とよばれるフォークダンスを踊って楽しみます。

フォホーで流れる音楽は、伝統的には3つの楽器で演奏されます(アコーディオン、トライアングル、大太鼓)。フォホーの音楽はポルトガルのシューラ(Chula)に起源を有すると言われています。

会社の忘年会などで、フォホーの音楽が流れると、どこからともなく男女のペアができはじめて、そこかしこで踊り始めます。彼らは子供の頃からフォホーを聴いて育っているので、音楽が流れると自然と踊りだしてしまうようです。

(文/唐木真吾、写真/Rita Barreto/Bahiatursa)
2014年6月22日バイーア州サルヴァドール。サラジ・ヘボッコでフェスタジュニーナを楽しむ人々

著者紹介

唐木真吾 Shingo Karaki

唐木真吾 Shingo Karaki
1982年長野県生まれ。東京在住。2005年に早稲田大学商学部を卒業後、監査法人に就職。2012年に食品会社に転職し、ブラジルに5年8カ月間駐在。2018年2月に日本へ帰国。ブログ「ブラジル余話(http://tabatashingo.com/top/)」では、日本人の少ないブラジル北東部のさらに内陸部(ペルナンブーコ州ペトロリーナ)から見たブラジルを紹介している。
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