来日したパゴーヂ・バンド、ピショッチに直撃インタビュー
2019年 06月 16日
2019年6月8日(土)ブラジルで高い人気を誇るサンバのバンド、ピショッチ(Pixote)のライブが静岡市のLIVE SHIZUOKA ROXYにて開催された。
残念ながら、本国でリアルタイムで人気があるミュージシャンの演奏を日本で聴く機会はまだまだ少ないので、貴重な機会だった。
ピショッチはブラジルで27年も活躍している“パゴーヂ・ホマンチコ”のバンドだ。
パゴーヂとはサンバのムーヴメントの一種で、有名なサンバカーニバルで演奏される大編成のサンバと違い、バンド編成などわずかなミュージシャンのみで、自宅でもバーでもちょっとしたパーティーでもサンバが演奏できるスタイルだ。
ホマンチコとは英語で言えばロマンチック。つまりピショッチは、ロマンチックなサンバを演奏するバンドである。
ピショッチのメンバーが、日本での初めてのショウの直前に、インタビューに応じてくれた。
――初の来日公演ですね。
「素晴らしいことだと思っています。同時に幸せを感じています。他の国で演奏ができることを幸せに思っています」
――伝統的なパゴーヂとパゴーヂ・ホマンチコ(ロマンチックなパゴーヂ)の違いを教えていただけますでしょうか。
「わたしたちは伝統的なパゴーヂも演奏しますが、パゴーヂ・ホマンチコで成功しました。わたしたちは愛について話すのが好きなんです。お客さんも愛の歌を聞くのが好きですし、わたしたちはこのスタイルが一番好きなので、ホマンチコなスタイルになりました」
――27年もバンドを続けられてきた秘訣があれば、教えてください。
「わたしたちは子どもの頃からずっと一緒なので、バンドというより同盟のようなものなんです。人生の早い時期にバンドを始めて、バンドはだんだん家族のようになりました。ずっと同じメンバーでやっているパゴーヂ・バンドは、ブラジルでもわたしたちだけでしょう」
――子どものころから音楽を学んでいたのでしょうか。
「わたしたちは14歳の時に音楽を始めました。7歳で始めたメンバーもいます。子どものころは、家族や友達といつもパゴーヂをしていて、自然に学んでいきました。いつか自分達のバンドをやりたいと思っていました」
――ロマンチックな歌詞や音楽は、どこからインピレーションを得るのでしょうか。
「誰かと一緒に過ごしたストーリーや、出来事を歌にしています」
――今日の日本でのショウは、演奏とともにどんなことをステージで見せたいですか。
「今はとても幸せな気分です。お客さんは、みんなわたしたちを待っていると聞いています。長い間待たせてしまったので、今日はわたしたちの27年のキャリアを全て見せたいと思っています。楽しい気分になるパゴーヂを見せたいです。お客さんが嬉しい気分になると、わたしたちも嬉しいです。そしてお客さんが忘れることのできないショウにしたいです」
――日本のファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「まずはこのチャンスを与えていただき感謝しています。あたたかく迎えてくれてありがとうございます。また日本に戻って来たいと思っています。来月新しいDVDがリリースされるので、それを見てぜひ待っていてください」
(文/Viviane Yoshimi)