ブラジルの教会で、新型コロナウイルス感染対策で「“ドライブスルー”告解」や「“無教徒”ミサ」行われる
2020年 04月 2日
ブラジルのサンタカタリーナ州北部にあるサンフランシスコ・ド・スウ市にある聖母アパレシーダ教区のファビオ・ボスコ神父が、“ドライブスルー”による信徒の告解の対応を始めたと、現地メディア「G1」が伝えている。
新型コロナウイルス感染対策のガイドラインに沿った形で宗教的な習慣を維持するために行われているという。
カトリックでは、復活祭(ブラジルではパスコア)の46日前の水曜日(灰の水曜日)から、復活祭の前日(聖土曜日)までの、日曜を除いた40日間は四旬節(しじゅんせつ)の期間。
四旬節(しじゅんせつ)は洗礼を志願する人の準備期間で回心を行う時期とされており、多くの信徒は教会で告解(ゆるしの秘跡)を行うという。
神父は車に乗ったままで告解を受けられるように中庭のスペースに必要な設備を準備した。この形での告解は3月29日(日)に始められた。教会内では、ミサや行事は中止されている。
「私は、ポルトガル出身の友人の神父からこのアイディアを聞きました。ブラジルでは他の神父も同じ形の告解を行っていますよ」(ファビオ・ボスコ神父)
ブラジルでは他にも教会ごとに新型コロナウイルスの感染対策を行いながら宗教行事が行われている。
サンタカタリーナ州南部の聖母ピエダージ教区トゥバラォン・カテドラルでは、教徒の写真を長椅子に並べてミサを行っただけでなく、感染症対策の専門家との対話をインターネットを通じて公開したり、電話で外出自粛期間の家での過ごし方や感染予防などのサポートも行っているという。
(文/麻生雅人)