マナウスの市場へ水曜、どうでしょう

2020年 09月 1日

「マナウス市場 ライブウォーキング」ガイドのキヨシさん(画像提供/VELTRA)

ブラジル、アマゾナス州マナウス市で1980年代以来、日本からの観光客の案内や、同市にあるフリーゾーンへ進出した日本企業のコーポレート業務などを行ってきたATSツール(ATS Viagens e Turismo Ltda.)が、Zoomを利用した自宅にいながらアマゾンの奥深い魅力が堪能できるオンラインツアーを開始した。

第一弾企画として8月からはじまった「マナウス市場 ライブウォーキング」は、日本時間の毎週水曜、21時から開催されている。

魚市場に並ぶ古代魚から巨大魚、先住民の知恵が受け継がれている数々の薬草など、エキゾチックな品が並ぶ、活気あふれるアマゾンの市場を、現地ガイドがライヴで約1時間半、案内する。

ヴァーチャル体験で訪れるのは、アマゾン川の支流の一つであるネグロ川のほとりに1883年に開設されたアドウフォ・リズボア市場と、その近くに近年に作られたフェイラ・ダ・マナウス・モデルナ。

市の繁栄の歴史と共に歩んできたアドウフォ・リズボア市場は、増築を繰り返してきたため、現在も、複数のパヴィリオンが並ぶ複合建築群の形で当時のままの場所で営業されている。建物自体も国の歴史遺産となっている。

市民の台所としてフェイラ・ダ・マナウス・モデルナの名で親しまれているフェイラ・コロネウ・テイシェイラは1994年に開設された市場だが、創設計画は1970年代からあったという。

アドウフォ・リズボア市場に並ぶのは、先住民の文化が息づき、自然と共に生きる人々の生活を映す品々。抗ウィルス作用があるという薬草もあれば、かわいい動物たちの木彫り細工もある。

モデルな市場には魚がたくさん。扱われている種類も豊富だが、世界最大の淡水魚ピラルクー、黄色や赤、青など様々な種があるトゥクナレーなど、アマゾンならではのクセツヨ魚の宝庫だ。

「マナウス市場 ライブウォーキング」(画像提供/VELTRA)

ガイドを務めるのは、現地在住の人気ガイド、キヨシさん。キヨシさん自身も先住民族の文化や現地の産品に詳しいため、それぞれのお店で、アマゾンならではの魚や薬草などに関する、他では聞けないディープな情報が案内されるのもこのツアーならでは。

今現在は新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響でおいそれと海外旅行に行けなくなってしまっているが、そもそも平時であっても、日本からだとアマゾンは気軽に行ける場所ではないだけに、パンデミックが終息したとしてもこのオンラインツアーの存在は貴重だ。

また、このツアーは、マナウスのATSツール事務所と、ガイドによるリアルタイムの市場紹介を交えた2元中継となっており、市場の現地でのガイドの移動時間には事務所から、歴史や文化のレクチャーが行われるなど、ライブ中継方式でありながらロスタイムを極力なくして有意義な時間が過ごせるように企画されている。

現在、「マナウス市場 ライブウォーキング」に続き、8月28日からは「ピンクイルカ見学ツアー」もスタート。今後、黒く見えるネグロ河とソリモンエス河が合流する地点で色の異なる水が混ざらずに続く合流点を訪ねる「二河合流点見学ツアー」も予定されている。

「マナウス市場 ライブウォーキング」は、日本では、現地オプショナルツアー予約専門サイトVELTRAから予約ができる(https://www.veltra.com/jp/latin_america/brazil/manaus/a/164854?fbclid=IwAR10rxB50kimXbGunFipRMD9PLuvfwDy8gL0g5_IGO0y1suoZ63rVRk_xZ0&utm_expid=.oJaUSWBtT0yAlNdUWbsvDw.0&utm_referrer=)。

(文/麻生雅人)