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コパアメリカ2021、決勝はブラジル対アルゼンチンのライバル対決に

7月5日、ブラジル対ペルー戦のネイマール(右)(写真/Lucas Figueiredo/CBF)

6月13日(日)に開幕したコパアメリカ2021(南米選手権)だが、いよいよ3位決定戦と決勝戦を残すのみとなった。

コロナ禍での最中、それも感染者数の多いブラジルでの開催となった今大会は、試合の結果よりも、選手・関係者の感染状況のほうが話題になるほどだったが、何とか最後まで大会が続けられそうだ。

写真は6月29日、EURO2020のイングランド対ドイツ戦を観戦する英国のボリス・ジョンソン首相(写真/Andrew Parsons/Nº 10 Downing Street)

コロナ禍での大会といえば、ユーロ(ヨーロッパ選手権)が真っ先に思い浮かぶかもしれない。無観客のコパアメリカとは異なり、ユーロは観客を入れて行われている。観客席でマスクをしている人の姿はほとんど見受けられず、大声で声援を上げながら、あたかもコロナ以前のような光景が、連日ニュースなどでも報道されている。そんなユーロも、コパアメリカとほとんど同時並行で大会が行われており、残すは決勝戦のみとなっている。

さて、コパアメリカ2021だが、今回の決勝戦はブラジル対アルゼンチンという、多くのサッカーファンが望む、南米のライバル同士による対戦に決まった。

コパアメリカにおいて、決勝戦でのこのカードはなかなか実現しておらず、2007年のベネズエラ大会以来5大会ぶりとなる。この時は、3-0でブラジルが大勝し、ロビーニョが得点王と大会MVPを飾っている。

6月27日、ブラジル対エクアドル(写真/Lucas Figueiredo/CBF)

今大会のブラジルは、グループリーグこそ危なげない試合を続け、早々にグループの首位通過を決めたが、決勝トーナメントに入ってからは、2試合ともに1-0とそれほど楽に勝てているわけではない。

それは、アルゼンチンも同じで、準々決勝のエクアドル戦は3-0と大勝したものの、準決勝のコロンビア戦は1-1からのPK戦で何とか勝ち上がることができている。一発勝負の決勝トーナメントでは、なかなか一筋縄ではいかないことが多い。

7月2日、ブラジル対チリ戦(写真/Lucas Figueiredo/CBF)

ブラジルの準々決勝の相手はチリだった(試合は7月2日)。

前半はややブラジルがペースを握っていたが、両者ほとんど決定機はなく無得点。しかし後半、早々にゲームは動いた。

後半開始からフィルミーノ(リヴァプール)に代わり入ったルーカス・パケタ(オリンピック・リヨン)が、後半2分に、ネイマール(パリサンジェルマン)とのワンツーから見事なゴールを決めた。チチ監督の采配が見事に当たったのだ。

7月2日、ブラジル対チリ戦(写真/Lucas Figueiredo/CBF)

1点をリードしたブラジルだったが、その直後にガブリエウ・ジェズス(マンチェスターシティ)がレッドカードにより退場し、10人で戦うことになった。

現代サッカーにおいて一人少ない状況で戦うことは相当に厳しい。そんなブラジルは、突如として劣勢になったが、何とか耐えきり、1-0で勝利した。

貴重な決勝点を挙げたルーカス・パケタがヒーローとなった。

7月5日、ブラジル対ペルー戦のネイマール(写真/Lucas Figueiredo/CBF)

そして、準決勝(7月5日)の相手はペルー。これは、前回大会(2019年)の決勝カードと同じで、その時は3-1でブラジルが勝っている。また、今大会はグループリーグでもペルーと対戦しており、4-0でブラジルが勝っている。

そんな準決勝の試合だったが、準々決勝に続いてまたもルーカス・パケタが魅せてくれた。前半35分に、ネイマールからのクロスを合わせ、きれいにゴールを決めた。

ネイマールとルーカス・パケタのコンビネーションはとてもよかった。ゴールシーン以外にも、二人で遊び心満載のワンツーのパス回しなど、随所に二人の連携による光るプレーが見られた。

後半、システムを変えたペルーが勢いを増しゲームを支配する時間が多くなった。ブラジルも効果的なカウンターを見せたが、両者ゴールは決まらず、そのまま1-0でブラジルが勝利。またも、ネイマールのアシスト、ルーカス・パケタのゴールで勝利した。

7月5日、ブラジル対ペルー戦のネイマール(写真/Lucas Figueiredo/CBF)

試合後、インタビューを受けたネイマールの表情がすべてを物語っていた。すごく柔らかくいい表情をしていた。今大会のネイマールは、コンディションもよく、自分自身でも手応えを感じているのだろう。決してエゴを押し通すことなくチームプレイに徹している。インタビューでもルーカス・パケタのことは称賛していた。

前回大会、ブラジルは優勝したが、ネイマールは出場していなかった。今大会は是が非でも優勝したいことだろう。

そしていよいよ、決勝。相手は、宿敵アルゼンチン。これは、ネイマールも望んでいたことだろう。

かつての盟友メッシ(バルセロナ)、そして現チームメイトのディマリア(パリサンジェルマン)などゆかりのある選手も多い。特に今大会、ネイマール同様にチームの大黒柱であるメッシも好調だ。

ネイマールのブラジルとメッシのアルゼンチン。決勝という舞台で夢のような対戦が見られる。

決勝戦は、7月10日(土)21:00(日本時間11日(日)午前9:00)からリオデジャネイロのマラカナンで行われる。日本では、ABEMAで生配信される。日曜の午前中という見やすい時間帯に行われるので、興味のある人にはぜひ見てほしいと思う。

ちなみにユーロの決勝は、イングランドとイタリアの対戦となった。意外にも感じるが、イングランドは初の決勝進出で、この試合は、ロンドンのウェンブリーで11日(日)20:00(日本時間12日(月)早朝4:00)から行われる。日本ではWOWOWで生放送される。

ユーロもいいが、コパアメリカも見逃せない。

サッカーファンには、忙しい週末になりそうだ。

(文/コウトク)

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著者紹介

コウトク  2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。現在、スポーツナビのブログ「ブラジルサッカーレポート」(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/kohtoku/)を執筆中。