タラ料理、パネトーネなどおなじみのアイテムも。「第1回イタリア・フード・フェスティバル~イタリアを食べる日~」開催される
2019年 06月 5日
5月28日(火)、東京・渋谷ストリームで在日イタリア商工会議所の主催による「第1回 イタリア・フード・フェスティバル ~イタリアを食べる日~」が開催された。
会場ではチブレオやグラノ・アルソのパスタなど、イタリアの各地方に伝わるさまざまな郷土料理が紹介される中で、タラ(バカリャウ/バカラー)を使った料理やパネトーニ/パネトーネなど、イタリア移民の文化が根付いているブラジルでもおなじみの料理やお菓子が並んだ。
このイベントはイタリア製具開発省が主導して世界各地で実施している、正真正銘のイタリア料理を紹介するプロジェクト「The Extraordinary Italian Taste」の一環で行われたもので、アジアでは初開催となるという。
この日はイタリアで修行して現地の郷土料理を日本に伝えるシェフがいるレストランやバール25軒が出店して、それぞれの店が得意とする地方の料理やお菓子、お酒などを紹介した。
「パーネ・エ・オリオ」は、イタリアのパネトーネ酵母とレーズン、オレンジピール、シトロンを使った伝統的な製法による「パネトーネ・トレディソナーレ」を紹介した。
「バーカロ・フェッロ」は、ブラジルでもポルトガルの影響で一般的となっているタラを使った料理、「バカラ・マンテカート」を紹介した。
バカラ・マンテカートはブラジルに多くの移民を送り出したことでも知られるヴェネト州の郷土料理で、牛乳で煮込んだ塩ダラにオイルを加えて時間をかけてペースト状にしたものとのこと。ヴェネト州は地中海の魚料理が食べられるほか、特に塩ダラを使った料理は、船に積めることができるため大航海時代にヴェネチアからイタリアに伝わったこともあり、ヴェネト州に根付いているという。
「フォカッチャディレッコ500」は、トスカーナ地方に伝わるジビエ料理を紹介した。トスカーナではイノシシ肉が料理によく使われ、味付けにはカカオを使うのもポピュラーだという。
会場では料理やお酒の販売のほか、シェフによるテーマ別のトークショーも開催され、地方によって異なったルーツを持つさまざまなイタリア料理の郷土料理の奥深さを紹介した。
(文/麻生雅人)