6月に“セレソン”が来日、新国立競技場で日本代表と親善試合を開催

2022年 05月 1日

写真は2017年に開催されたブラジル対日本の親善試合(写真/Lucas Figueiredo/CBF)

今年(2022年)は4年に一度のワールドカップ(以下W杯)イヤーである。世界中のサッカー界はW杯を中心にスケジュール組みされることになる。

日本代表は苦しみながらも、3月末にW杯の出場権を決め、これから、11月の本番に向けて最大限の準備を行うことになる。

一方ブラジル代表は、南米予選を14勝3分け無敗という圧倒的な力で戦い、早々に出場権を決めた。そして、直近のFIFAの世界ランキングでは久々に1位に返り咲いている。

そんな中、すごいニュースが入ってきた。

世界ランキング1位のブラジル代表が日本代表と、それも日本で、親善試合を行うことが決まったのだ。

ナショナルチームがマッチメイクすることはとても大変なことだと思うが、日本代表とブラジル代表は近年かなりの頻度で親善試合を行っている印象がある。しかし、いずれも代表選手の多くがプレーするヨーロッパ、もしくは第3国のシンガポールで行われていた。

今回の親善試合がここ近年のものと決定的に違うのは、日本で行うということだ。しかも会場は、できたばかりの新国立競技場なのである。これは、ブラジルサッカー好きだけでなく、日本中のサッカーファンなら誰もが行きたいと思うことは間違いないだろう。

ブラジル代表が、代表チームとして来日するのは、優勝した2002年の日韓W杯以来、実に20年ぶりになるのだ。

W杯の組み合わせも決まり、日本は、スペイン、ドイツといった超強豪国と同じグループに入ることになった。これらの強豪国に勝つことは簡単ではないが、そのためにも世界ランキング1位のブラジルと対戦できることは大きいことだろう。

本来であればヨーロッパの強豪国とマッチメイクしたかったと思うが、ヨーロッパではこの時期UEFAネーションズリーグがあるので難しい。それ以外で強豪国となると南米ということになるが、そんな中で南米屈指の強豪国ブラジルと対戦でき、それも日本で試合を行うということは、サッカーファンにはたまらないことだろう。

現在の世界的な潮流は完全にヨーロッパが中心だが、長らくベルギーが保持していた世界ランキング1位の座を久しぶりに奪還したブラジル。今年のW杯カタール大会にかける思いはとても強いものになるはずだ。

というのも、長らくセレソンを率いてきた監督のチチは今大会を最後に退任することを決めているし、絶対的エースのネイマール(パリサンジェルマン、フランス)がこのW杯を最後に代表引退することもほのめかしているからだ。

そして、そんなタイミングで世界ランキング1位にも返り咲き、2002年日韓大会以来の優勝も狙える位置に来ている。

今のブラジル代表は、メンバーもかなり充実しているようにみえる。攻撃陣を中心に新戦力が続々と現れてきている。

昨年はフル代表で戦ったコパアメリカとU24で戦った東京オリンピックの2つの大きな大会があった。前者は決勝戦でアルゼンチンに敗れ惜しくも準優勝に終わったが、後者は決勝戦で強豪スペインを破り2連覇を飾り、きちんと結果を出している。

現在のブラジル代表選手をみると、かつてのフル代表のメンバーに、アントニー(アヤックス、オランダ)など東京オリンピックでも活躍した若手選手も加わり、より強固になっている印象だ。また、それ以外にも、ヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリッド、スペイン)やハフィーニャ(リーズ、イングランド)、ロドリゴ(レアル・マドリッド、スペイン)といったヨーロッパの有力チームで結果を出している選手も多く出てきており、起用されている。

かつてはネイマール依存症ともいわれたブラジル代表だが、その状態からは脱出しつつある。ネイマールがエースであることには変わりはないが、いまやネイマール以外の攻撃陣もかなり充実しており、ネイマールへの負担も大分軽減されていると思われる。

この親善試合は、キリンチャレンジカップという名称で行われ、キックオフは、6月6日(月)午後19:20である。日本では、日本テレビ系(地上波)で生中継される。チケット発売日については、現時点では未定なようで、決まり次第発表されるようだ。

ここ数年のこのカードでは、いずれもブラジルが大勝している。

勝ち負けも大事かもしれないが、それ以上に、素晴らしい試合を観たいと思う。そして、ブラジルの今の力を最大限にみせてほしいと思う。そんな最強のブラジルに対して日本代表はどのような戦いを臨むことができるのだろうか。今からとても楽しみである。

(文/コウトク)

著者紹介

コウトク

2005年6月~2012年6月まで仕事の関係で、ブラジルに在住。ブラジル在住当時は、サッカー観戦に興じる。サントス戦については、生観戦、TV観戦問わずほぼ全試合を見ていた。
2007年5月のサンパウロ選手権と2010年8月のブラジル杯のサントス優勝の瞬間をスタジアムで体感。また、2011年6月のリベルタドーレス杯制覇時は、スタジアム近くのBarで、大勢のサンチスタと共にTV観戦し、優勝の喜びを味わった。

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