ブラジル発オーガニック・グルメ・チョコレートのパイオニア「AMMA(アマ)」(前編)

2015年 02月 12日

アマ・ショコラッチ

バレンタインデーが近づいて、日本ではデパートでもコンビニでもチョコレートがズラリと展開されていることと思いますが、一昔に比べるとチョコレートの種類も格段に増えて、実にさまざまなタイプの製品が並んでいます。

日本でも、オーガニック・チョコレート、Bean to Bar、Tree to Bar(カカオの豆(bean)や木(Tree)の栽培からタブレット(Bar)作りまでの全ての工程を一括管理して作るチョコレート)のチョコレートに注目が集まっているようです。

そこで今回は、ブラジルを代表する高級オーガニック・グルメ・チョコレートのパイオニア、アマ・ショコラッチ(AMMA Chocolate)を紹介します。

2007年に創設したアマ・ショコラッチは世界中で注目を集めており、日本でも2014年と2015年のサロン・デュ・ショコラにも出品されています。

アマ・ショコラッチには、5つのこだわりがあります。

第一に、カカオ豆の栽培からチョコレートの製造まで一貫して品質管理しています。

第二に、100%オーガニックのブラジル・バイーア産カカオ豆のみを使用しています。

第三に、工場の電力発電に太陽パネルを使用。商品パッケージにはFSC(森林管理協議会)認証の再生紙と有機大豆から作られたインクを使用しています。

第四に、フェアートレード精神に則り、農園、工場における被雇用者の労働環境や生活基盤作りへの配慮しつつ、公正な利益分配を実施しています。

第五に、生物多様性の宝庫マタ・アトランティカ(大西洋森林)で、森と共に生きる農法「アグロフォレストリー(またはカブルッカ(cabruca))」を採用しています。同農法により、カカオ豆の木の寿命は100年以上になったそうです。

ブランド名の「アマ」にも、そんな同社の精神が込められています。名称の由来は、サンスクリット語で母を意味する言葉とのこと。母なる大自然、人類愛、宇宙を司るエネルギー、世界創造の根源、人生の本質、アマゾン熱帯雨林、大西洋森林など、すべてのものを生み出す源、という意味が込められているそうです。

続いて、アマ・ショコラッチのブランドの立ち上げに至るストーリーをご紹介します(次ページへつづく)。

(文/井川裕美子、写真/Divulgação)
アマ・ショコラッチのチョコレートは「サロン・デュ・ショコラ」会場の一部で販売。西武・そごうがGWに開催すると噂されるブラジルフェアでも販売予定

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著者紹介

井川裕美子 Yumiko Ikawa

井川裕美子  Yumiko Ikawa
2010年、ブラジル人との結婚を機に、ブラジル南部のサンタカタリーナ州に移住。大の甘党で、自称スウィーツホリック。特にチョコレートをこよなく愛する。地元のチョコレート工場で働いた後、自宅にてブラジル産有機カカオバターとカカオパウダーを使った高カカオチョコレート作りを始め、カカオのおいしさに目覚める。チョコレートの真髄であるカカオを肌で知るため、バイーア州イタカレのカカオ農園を訪れる。チョコレートを通じた日本とブラジルのさらなる交流拡大を目指し、チョコレート大使として、まずはブラジル産チョコレートを日本に普及すべく尽力中。

連絡先はyikawa79@yahoo.co.jp
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