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3人の少年たちと、闘い続ける人々の気持ちがブラジルを変える!?映画「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」

トラッシュ

映画の主な舞台となるごみ廃棄場は、「ごみアートの奇跡」にも登場したジャルジン・グラマーショがモデルとなっているが、実は再現された巨大なセット。実際のジャルジン・グラマーショは2012年6月に閉鎖されているが、実際に撮影を行うにはリスクが大きかったという。

また映画では、実際にジャルジン・グラマーショで働いていたカタドールたちにごみの収集、選別方法などを教わっただけでなく、彼らが語った、自分たち置かれている社会的な立場や意識なども、映画には大きく影響を及ぼしているという。

この映画の発起人でもありプロデューサーのクリス・サイキエルは「ごみ山で生きる人々の声を聞くことが大事だった。彼らはとても陽気で、希望を持っていた。私たちが映画で描きたかったのはそういう一面だ。社会から見れば彼らはごみのような存在だが、彼らには新たな一面がある」と語る。

また、カタドールたちが暮らす水際のファヴェーラも湖も含め映画のために作られたセットだ。セットが作られてから近所の野良犬が住みつくようになり、リアリティを醸し出したという。

フェルナンド・メイレリスやフェリッピ・ブラガの参加により、映画にはブラジル社会の抱える問題が持ち込まれただけでなく、リアルタイムの”今”のブラジルとリンクしている点も特筆すべきだろう。

ブラジル各地で全国的に起こった2013年の大規模抗議デモの問題や行動と、劇中の主人公の少年たちの行動とを絡めて、ニュース映像という形で描くクライマックスシーンは、ドキュメンタリー映画の手法を劇映画に取り込む、ブラジル映画界が得意とする手法だ。そしてこのクライマックス・シーンには、多くのブラジル人が喝采を送るのではなかろうか。

(文/麻生雅人、写真/(c) Universal Pictures/Divulgação)
「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」は2015年1月9日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー

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